基本工法
01
作業計画作成
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監督員と現場代理人及び主任技術者間における着工前の打ち合わせ。
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設計書等より作業計画の作成。作成上のチェック事項は次のとおりである。
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調査内容の把握
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調査班編成の検討、準備
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工程表の作成
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調査地区の工区割
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使用機材の保守点検
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現場代理人及び主任技術者を中心とした事前ミーティングにより現場作業の円滑化を図る。
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毎日の作業結果を集計、検討すると共に工程管理を行う。
03
戸別音聴調査
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主に、給水装置での漏水発見を目的とした作業。
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目視できる漏水(メータ、止水栓等の漏水)の発見や漏水音を音聴する作業。
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給水戸数の密集地、市街地や共用管の多い地区に適す。
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対象が宅内になるため、立ち入り等を考慮し昼間作業とする。
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宅内立ち入りには住民に協力をお願いし、トラブルを避ける。
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漏水擬似音を発見した場合、図面チェックし路面音聴、確認調査の対象とする。
05
路面音聴調査
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漏水探知器により、路面まで伝播してきた漏水音を発見する作業。
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主に、公道上の配水管、給水管等に発生している漏水の発見。
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路面に伝播してきた漏水音を探知する為、騒音や使用水、交通等に影響されるので、通常は夜間作業とする。
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給水戸数の少ない地区、郊外、残存管等の死線の多い地区に適している。
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路上探知作業は、埋設管路線上を0.1~1.0メートル間隔で歩行聴音する。
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探知した漏水擬似音は、路上と図面にオフセットし確認調査の対象とする。
07
報告書作成
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調査結果をもとに、整理、分析、考察を行う。
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報告書作成の要領は以下のとおりである。
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まえがき
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調査概要
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調査内容
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調査結果
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考察
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今後の検討
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あとがき
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漏水箇所図
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写真集
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漏水分布図
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報告書作成は、現場代理人や主任技術者が中心となり、各調査員が分担して行う。
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調査結果により得られたデータ(漏水原因、管種別漏水件数、漏水復元状況等)を収集分析し漏水予防に役立てる。
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漏水分布図はGISによりデジタル地図(図面)にプロットし、各点における情報(漏水内容、埋設管内容、掘削内容、水圧内容、流量及び流方向等)を即座に表示できる機能を有したものとする。
基本工法フローチャート
①作業計画作成
②現場下見調査
③戸別音聴調査
④弁栓音聴調査
⑤路面音聴調査
⑥確認調査
⑦報告書作成
02
現場下見調査
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監督員との打ち合わせ。
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調査地区の配管図と現地を照合する作業。原則的に立会人を必要とする。
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施設状況の把握
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配水管の埋設位置の確認
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弁栓類の位置、機能点検
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住宅、商工業地域、給水密度、交通量、地形等の現場状況の把握
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電気、ガス、電話等の施設の埋設状況の把握
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必要に応じて位置不明管路、弁栓類の探知
04
弁栓音聴調査
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主に、配水施設での漏水発見を目的とした作業。
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目視できる漏水(消火栓、空気弁、仕切弁等の漏水)の発見や漏水音の有無を音聴する作業。
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路面音聴、確認調査時の補助的作業となる。
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管網の密集地、市街地や共用管の多い地区に適す。
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漏水擬似音を発見した場合、図面チェックし路面音聴、確認調査の対象とする。
06
確認調査
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探知した漏水擬似音の位置をボーリング調査し、漏水の有無を判別する作業。
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路上探査が困難な場合、相関調査を行う事もある。
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漏水流出箇所の調査として、下水、雨水等のマンホールを調べる。同時に、水道水の判別として、残留塩素反応を調べることもある。
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漏水位置の決定後、路面上に位置をペイントし、漏水箇所を報告する。
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路上の作業が主となるため、充分交通に注意する。
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埋設管や他事業施設(電器・ガス・通信ケーブル等)に損害を与えないよう充分注意を払う。場合によっては、立会いをお願いする。